母の思い込みと名門女子大出身だった母の友人
美味しくないご飯と土気色のどんよりした立派な食器
私の母には、少し年上の親しくしている友人がいて、
私も小さい頃よく遊びに行きました。
母曰く、その友人は名門の国立女子大出身 (女子師範だったかも) で、栄養士の資格も持っており、
衣食住のスペシャリストということでしたが、
私は幼心に
このごはんまずい
お茶碗、可愛くない
服もおしゃれじゃない
と思っていました。
立派な見識に支えられているのかもしれませんが
どんよりしていて、楽しくないんです。
ひたすら立派という感じ。
当時は女性の大卒者が少なかったですしね。
他方、母のお姉さんは特筆すべき経歴もないようでしたが、ご飯が美味しい。服のセンスが素晴らしい
母の実姉は遠くに住んでいましたので、あまり行き来はありませんでしたが
たまに訪ねていくと、お菓子やごはんを作ってくれました。
それが本当に美味しいんです。
そして食器がきれい。磁器が中心で、美しい白地にお料理が映えます。
しかし料理以上に服のセンスが秀逸で、
おばさんは垢抜けているなあ
と感心したものです。
このおばには私より数才上の娘がいて、私から見ればいとこですね。
その子のお下がりをいただくことがありました。
とってもカッコいい服ばかり!
素敵でした。
しかし母は女子大出栄養士の友人を絶対的に信頼していました
ママのお友だちよりおばさんのごはんの方がずっと美味しいよ
テーブルに並んだ時もとってもきれいだし。
ちょっと真似っこしよう。
などと私が言うと、姉へのライバル心というより学歴主義?にとらわれていた母は、
○○さんのお料理は身体にいいの!
よーく研究されていてエライの
などと子どものようなことを言っていました。
その方に感化されて、やはり名門云々の洋裁師さんが出入りするようになり、
私は小さな子どもだったのに、小学校の先生みたいな服がどんどん出来て来ました。
その後、その尊敬する友人のご子息より世間的に難しいとされる某校に
私が入学したあたりから疎遠になり、
母の尊敬熱も薄れていったようでした。
結局学歴信仰だったのかな?ー