父が骨折で入院した後、せん妄に一時的になった

父の思い出。せん妄。森のお稲荷さんで後ろから人が








もうだいぶ前に故人となった父ですが、

命日周辺になるといろいろと思い出します。


亡くなる数年前、畳のヘリに躓いて、大腿骨を骨折した父は

入院し、手術を受けました。


手術直後、母と交代してお見舞いに行くと、

父が怖い顔で手招きします。


私:    どうしたの?

父:    金を盗られた。


私:    えっ?

父:    森を散歩していたら、お稲荷さんがあって、お参りした。その時にお賽銭を出そうと財布を取り出したら、後ろに人がいて・・


私: お財布を盗られたの?

父: 違う違う。カードを盗み見られて暗証番号も見られた。金が抜かれていると思うんで、
ちょっと残高見てきてくれ


とのことです。

まあ、あり得ません。


森を散歩してない (手術で入院中です)

カードから暗証番号はバレない

カードは手元にあるらしい


というわけで、完全に妄想だと分かりましたが、

そういっても納得しないので、


私:  わかった。残高見てくるからカード出して


と言うと、貴重品は病院に置けないことになっているようで

もちろんありません。


母に問い合わせると、家にあるそう。

当たり前ですが、何も事件は起こっていません。




父に「大丈夫。残高、そのままよ」


と、とりあえず伝えると、ほっとしたようでした。

「部屋出たところに、掃除とかしてくれるおばさんがいて、

とっても世話になったから、ちゃんと挨拶しておいてくれよ」

と、相変わらず気遣いはできる父ですが、


そのおばさんには出会いませんでした。


どこからが夢でどこからがリアルなのかよく分かりませんでしたが、

父らしいなと思ったものです。